タレイア・クァルテット サロンコンサート
2020年 11月 07日 (土)
美竹清花さろん/株式会社ILA
【演奏曲目】
※プログラムはマチネ、ソワレで一部異なります。 【マチネ】 14:30開場/15:00開演 ハイドン:弦楽四重奏曲 第41番 ト長調 Op.33-5「How do you do?」 バルトーク:弦楽四重奏曲 第3番 BB 93 モーツァルト:弦楽四重奏曲 第15番 ニ短調 K.421 【ソワレ】18:30開場/19:00開演 ハイドン:弦楽四重奏曲 第67番 ニ長調 op.64-5「ひばり」 バルトーク:弦楽四重奏曲 第3番 BB 93 モーツァルト:弦楽四重奏曲 第15番 ニ短調 K.421 ※プログラム等は、やむを得ない事情により、 変更になる場合がございます。
【チケット情報】
当日、現地払いでお願いいたします。
5,000円(一般・全席自由席) 4,500円(会員・指定席あり) 2,500円(学生・全席自由席)
※会員のご紹介はこちら →http://mitakesayaka.com/regular-member
弦楽四重奏団の女神、タレイアクァルテットが魅せる。 宿命的なモーツァルトとハンガリーが薫るバルトーク──
彼女たちの外見はとても華やかである、そしてその演奏も美しく輝いている。しかし、音楽の方向性が一致している演奏の内面には、なにか本格的な迫力を感じとることができる。
弦楽四重奏曲は、チェロとヴィオラと第1第2ヴァイオリンというきわめてシンプルな構成であるが、一切の虚飾や冗長性が許容されないため、作曲家が渾身の力を込めて生み出した貴重な作品が多い。 彼女たちはそんな作曲家の意図を汲み取るように、弦楽四重奏曲の真髄を心得ているかのような演奏をいつも具現する。 その証拠に、ハーモニーが美しい。 普段は朗らかな彼女たちから生まれるその透明感の高いこだわり抜いたハーモニーには、何か秘められた強さのようなものさえ感じられる。
そして今回はそんな彼女たちが取り組むにふさわしいプログラムが用意されている。 目玉はモーツァルトの弦楽四重奏曲 第15番 ニ短調 K.421。モーツァルトの音楽というのは心の中のもやもやしたものが霧散していくように、誰にでも分け隔てなく光を注ぐようだ。だが今回はモーツァルトが「死」の予感を漂わせる調としてドンジョバンニやレクイエムでも使用したニ短調である。宿命的でどこか哀愁が漂う曲調にどんな意味が秘められているのか、生の演奏で体感しよう。
天上の音楽がモーツァルトであるとしたら、それとはどこか対照的な、土着のハンガリーが薫ってくるようなバルトークの弦楽四重奏曲 第3番も聴きどころといえる。
本格的な弦楽四重奏の演奏を体験するのに理想的なサロンでの演奏会を味わったことのない方には、特に強くおすすめしたい。
※ タレイア(ギリシャ神話で開花・繁栄・花盛りの女神とされる)
(美竹清花さろん)